【S9使用構築】HBカイリュー +HDサーフゴー【最終63位レート2103】
久しぶりにいい構築を作成できたと思ったので、S9にて使用した構築の解説記事を書きました。
結果
TN ハザール 最終63位 最終レート2103
コンセプト
○ カイリューサーフゴーによる受けと崩しを両立した柔軟サイクルの形成
○ 高い性能をもったポケモンをテンプレートとずらした型で採用することによる情報アドバンテージの獲得
構築経緯
軸の設定
HB残飯カイリューが、マルチスケイル込みで受けにくいウーラオスを受けることができると考え、ここから構築をスタートした。
初めは毒菱と併せて使っていたが、相手の構築にウーラオスがいるだけで選出が2体強制されてしまい、パワーの低い選出を強制されていることに気づいたため、カイリューに電磁波を持たせて素早さ関係を逆転させて高火力で倒していく方向性にシフトした。
その高火力要員には、耐久カイリューと様々な点でシナジーが強い眼鏡サーフゴーを採用することにし、しばらく使用していたところ、サーフゴーをHDベースにすることでカイリューサーフゴーに一貫するハバタクカミやテツノツツミに対する立ち回りの幅が広がることを思いつき、かなり使用感が良かったので、この2体を軸にした。
補完枠
「ディンルーカイリュー サーフゴーパオジアンウーラオスハバタクカミ」の並びは型の匿名性と各個体のタイプシナジーが優れているため、そのまま参考にした。
単体解説
カイリュー@食べ残し
テラスタイプ:ノーマル
神速 地震 電磁波 羽休め
H244 A+ B236 S28
・H特化
・Sは麻痺後テツノツツミ抜き
・Bは残飯込みでパンチグローブ冷凍パンチが受かるようになるべく高く
構築の軸①
構築内で徹底的にSラインを意識しているところからもわかるように、ほぼ全ての対戦で選出し、「麻痺+羽休め」で強引に全対応を目指していく。
全ての対戦で選出するために、全てのポケモンに役割を持たせるため、攻撃技を神速地震とした。ウーラオスへの打点等を考慮すると、エアスラッシュの方が有用になる場面も多いが、電磁波のとおらないサーフゴー等に対しても役割を持たせることを優先した。
サーフゴー@こだわり眼鏡
テラスタイプ:鋼
シャドーボール ゴールドラッシュ 自己再生 トリック
H228 C+ D212 S68
・SはS4振りランドロス抜き
・HDは臆病C252ハバタクカミのムーンフォース+シャドボを確定耐えになるラインでHをなるべく高くした
構築の軸②
カイリューを選出するために、必要な要素をとにかく詰め込んだ。
崩し性能が低いカイリューを補助するため、こだわり眼鏡で採用。
カイリューサーフゴーに一貫するハバタクカミやテツノツツミに後投げできるようにHDベースで採用することで、相手視点では見えないサーフゴー引きの択を作ることができ、それがかなりの勝星をもたらしてくれた(例えば相手視点、ハバタクカミカイリュー対面は、仮にサーフゴーに引かれてもムーンフォースシャドーボールを耐えないのでムーンフォースが安定択になるが、HDベースだとこの選択を裏目にできる)。
Sラインは、ディンルーカイリューサーフゴーで選出した場合に、相手のランドロスがビルドアップだとサーフゴーが下をとっていた場合に詰んでしまうことへの言い訳のためだが、HBサーフゴーに上から動く確率を上げることにも繋がるのでそれなりに有用だったと思う。
パオジアン@ゴツゴツメット
テラスタイプ:電気
つららおとし カタストロフィ テラバースト 自己再生
H204 A196 B108 S+
・Sは最速ガブリアス抜き
・Aは HBドヒドイデをたべのこし込みでカタス+テラバーストで落とせるライン
・HB は水ウーラオスの水流連打やこちらテラス後の相手のパオジアンのつららおとしのダメージを意識したライン(調整意図は忘れた)
軸の2体と選出することで「ミラーの解決」と「受け攻め構築に対して選出択を作らない」ことを目的として採用した補完枠①
相手の初手の水ウーラオスはテラバースト電気でゴツメ圏内に押し込み水流を連打させずに倒すことができる。カタストロフィ自己再生であるため、相手の初手ディンルーにも滅法強く、ミラー構築相手には大きなアドバンテージを稼ぐことができる。
ドヒドイデやヘイラッシャ等の受けポケモンに対してもサーフゴーと併せて動かすことにより、「高火力抜群技での攻撃」「交代」「回復」「トリックによる詰め」と柔軟な崩しの選択をとることができ、かつ撃ち合い性能も高いため、受け攻め構築に対しても相手の選出に併せた行動をとることができる。
初手のテラバ飛行カイリューや電磁波展開にも強い。
電磁波と合わせることで、つらら落としが「麻痺+怯み」を狙うことができるようになるので、構築内でのシナジーもとても強かった。
ディンルー@オボンの実
テラスタイプ:フェアリー
H244 A92 B92+ S76
・H特化
・Sは麻痺したA特化ウーラオス抜き(ディンルーミラー意識)
・パオジアンの特化テラバースト耐え調整をしている水ウーラオスにテラバーストが乱数約90%で確定2発
・Bは余り(パオウーラランドあたりとの撃ち合い意識)
ステルスロックによる(サーフゴーの)崩しの補助として採用した補完枠②
カイリューサーフゴーを活かすために、最も大切なのは「数的有利を先にとること」だと考えていて、パオジアンやウーラオスと初手に対面した場合に、ディンルーがテラスタルを使って強引に数的有利をとっていくためにフェアリーテラバーストを採用。
ディンルーカイリューサーフゴー選出は崩しが必要な場合に選出していくことを想定しているので、サーフゴーへのイーユイの後出しを制限するため、ステルスロックも採用した。
ウーラオス@こだわり鉢巻
テラスタイプ:水
H156 A172+ B136 S44
・Sは準速キノガッサ抜き
・HBは特化パオジアンの抜群テラバーストを耐えるラインでHをなるべく高くした
・Aは余り
カイリューサーフゴーと併せて有象無象に対して基本選出を作る補完枠③
ウーラオスカイリューサーフゴーで選出することを意識した構成。
テラスタルを使わずに幅広く撃ち合っていけるので、カイリューにテラスタルを使うことを想定した選出を無理なく作ることができる。
ここまでで重いキノガッサに対して、蜻蛉からカイリューサーフゴーにつなぐ動きを作ることもできる。
ハバタクカミ@ブーストエナジー
テラスタイプ:水
ムーンフォース 甘える 瞑想 いたみわけ
H4 B252 S252+
ここまでの5体が対応にまわった型になっているため、環境に少ないポケモンでやりたいことを通されるパーティがきつかったので、逆にこちらが先にハバタクカミを展開して相手に強く展開させない動きをするために採用した補完枠④
カイリューで止めることが難しいコノヨザルやイダイナキバ等のビルドアップ系統を甘えるで逆に起点にできるので、構築のストッパーとしてカイリューとうまく棲み分けできていた。
選出
ほとんどの対戦で
「カイリューサーフゴー」+補完枠で選出
反省
全対応の構築を目指し、納得のいく構築が組めたため、プレイングが煮詰まってきた最終日はかなりいい戦いができたと思う(自分の想定していた対応はできていた)。
ただ、その一方で確率を絡める構築である以上、下振れで負ける試合が相当数発生するので、対戦回数を重ねないと勝率が安定せず、レートを上げるのに時間がかかってしまったのが勝ちきれなかった要因であると感じる。
もう少し早く準備できていればよかった。