【S26構築記事(最終53位/76位)】カイリューは初手竜舞
ファスタムと申します。
この度、ポケモンランクマッチS26にて使用した構築の解説記事を書かせていただきます。
竜王戦ルールは今期で最終ということもあり、構築の中身を紹介するというよりは、構築作成経緯を言語化し、読者の方が今後構築を組むにあたり、少しでも参考になれば幸いです(結局初手ダイマしてるだけなのは内緒)。
【トレーナーカード】
環境考察
伝説環境ではいつも使っているザシアンは確定。まじでザシアン以外使ってなくてやばい。
まず、伝説枠をザシアンにする上で、環境の流れを踏まえ、構築の方向性を以下の3点のように定めた。
- 上位構築において、ザシアン対策を「ヌオーによる受け」と「メタモンの切り返し」としているものが明らかに多く、この2つの動きへの対応ができないザシアン構築は勝ちきれない。この2つの動きに対して、柔軟な対応ができるような構築にする。
- 前期、最上位にはザシアンがいたものの、基本的にはザシアンで結果を残した人は少なかった。これは前期の構築の多くが、厚いザシアン対策を構築に組み込んでいたからである。今期は逆にザシアン側がその対策を対策して数を伸ばす予想をたてた。それを踏まえてこちらはミラーに対して強い構築にする。
- 煮詰まった環境においては、皆が強い動きを対策しようとするために、相手の行動の予測がたてづらい。その中で安定して勝率を出すためには、対応にまわりすぎず、自分の動きを押し付けることが大切。採用するポケモンは可能な限り、自身で相手を突破するスペックが高いもので固めた(補助技で裏のサポートをするようなポケモンの採用は控えた)。
以上を意識して採用ポケモンを決めた。
採用経緯
・ヌオーとメタモンを対策するにあたり、襷マンムーがダイマックスを消費せずにどちらにも強く出られるので採用。
・ザシアンマンムーと合わせるポケモンとして、ダイマックス適性が高く、確実に数的有利をとることができるポケモンとして珠カイリューを採用。
ここまでのを基本選出とした。
・ザシアンミラーに最も強いポケモンとして、ゴツゴツメットヌオーを採用。
・黒バドレックスに選出でき、カイリューとダイマックスの補完がとれているポケモンとしてHCポリゴン2を採用。
・最後の一枠はカイオーガに露骨に強い残飯欠伸トリトドンを使っていたが、テッカグヤ絡みの受け構築が明らかに増えていると感じたため、それに強いポケモンとして、最終日に急遽風船ヒードランに変更した。
以上6体で完成。
単体解説
ザシアン@くちたけん
性格:意地っ張り
特性:不撓の剣
努力値: 195(220)-242(+236)-135-×-135-175(52)
【解説】
・このポケモンの役割は、ヌオーとヌケニン以外に対して受けを許さず、確実に1体以上持っていくことにあるので、HAベースの調整にした。テッカグヤやナットレイでこのポケモンを対処してくる動きが多く、環境に刺さっている構成だと感じた。
・マンムーの地震を12.5%で耐えるので、こちらのマンムーを相手のメタモンにコピーされても大体勝てる(甘えポイント⑴)。
・前期のホウオウのSラインが最速以外は116(44振り)までだったので、それらがS+1されてもギリギリ上とれる(甘えポイント⑵)。
マンムー@気合の襷
性格:やんちゃ
特性:どんかん
努力値:185-200(+252)-100-91(4)-72-132(252)
【解説】
・ダイマックスせずにヌオーに致命傷を与え、ラッキーやポリゴン2引きに対しても抗える枠。後出しラッキーやポリゴン2に対しては、交代読みで地震うってからつららおとしの試行回数を稼いで、怯みで突破する文字通りやんちゃなマンムー。
・襷を活かして、ザシアンをコピーしてきたメタモンを切り返すこともできる。
・ザシアンに強いランドロスやサンダーにも強い。
ザシアン使いのかゆいところに手が届くポケモン。
カイリュー @命の珠
性格:意地っ張り
特性:マルチスケイル
努力値: 187(164)-204(+252)-115-×-120-112(92)
技構成: 逆鱗/ダブルウイング/ほのおのパンチ/竜の舞
【解説】
・マルチスケイルを盾にダイマックスすると、めちゃくちゃな対面性能をしているポケモン。火力も凄まじく、竜舞を積んでしまえば受けはほとんど不可能。構築単位で初手にエースバーンやウーラオスを誘うので、それらを起点に竜舞してた。
・マルチスケイルは対面性能の向上だけではなく、相手のダイマックスに対して無理やり受け出し、こちらもダイマックスをきって切り返す動きもできる。
本当に最強だった。このポケモンをきれいに受けることができるポケモンがポリゴン2くらいであるが、そのポリゴン2にはザシアンが明確に有利であるため、ザシアンとのシナジーも素晴らしかった。
一般枠のダイマックス最強枠はサンダーという認識が覆った。
ヌオー@ゴツゴツメット
性格:腕白
特性:天然
努力値:201(244)-94-150(+252)-×-87(12)-55
技構成: 地震/まもる/毒毒/自己再生
【解説】
・前期上位構築の影響か、ヌオーは欠伸とたべのこしが警戒されており、逆にこの型が環境に刺さっていた。具体的には以下の2点。
❶ザシアンが欠伸よみで突っ込んできた場合、ゴツメダメージでこちらのザシアンの巨獣斬圏内に押し込むことができた。
❷相手のヌオーやナマコブシに毒毒をいれてザシアンでの処理を可能にできた。
総じて、この型のヌオーはこちらのザシアンを通す動きを作り出すことができた。
構築の方針にはそぐわない面もある型になったが、相手のザシアン軸への刺さり具合がとても良かったので、この型で採用した。
ポリゴン2@しんかのきせき
性格:控えめ
特性:ダウンロード
努力値:191(244)-×-110-172(+252)-115-82(12)
技構成:破壊光線/冷凍ビーム/シャドーボール/自己再生
【解説】
・ザシアンやマンムーと選出する場合に、ダイマックス適性がほしかったので、HC振り。
・ザシアンに動きにくいのが難点だが、ヌオーと合わせることで、ザシアン軸にも選出することができた。
・カイリューマンムーがステルスロックに弱いので、ステルスロック展開がそれほど痛手にならない点でも相性補完がとれていた。
ヒードラン@ふうせん
性格:控えめ
特性:もらいび
努力値:166-×-126-200(+252)-127(4)-129(252)
技構成:マグマストーム/だいちのちから/ソーラービーム/ちょうはつ
【解説】
・最終日に受け構築が多かったので、急遽採用した枠。
・ザシアンとの相性補完のためにふうせん。無難に一番強かったと思う。
・ヒードランが重いパーティーは、初手にエースバーンやウーラオスを投げることで対応していることが多く、カイリューとかなりシナジーが良かった。
基本選出
・ザシアン軸
カイリューザシアンヌオー
初手のダイマックスをカイリューで牽制して、ザシアンとヌオーで詰めていく。
カイリュー が初手ダイマすることはほとんどなく、サイクルしながら、ヌオーを通していく動きになることが多かった。
ウオノラゴン等を無理やりヌオーに後投げして、ヌオー突破を狙ってきそうなパーティやバシャーモ入りには、カイリュー ザシアンマンムーの基本選出をしていた。
・ネクロズマ軸
きっつい。相手のネクロズマに展開されると止まらないので、相手の行動からダイマックスをどこで切ってくるか考えて、後発でダイマックスできるように立ち回った。
・黒バドレックス
ポリゴン2とザシアンのタイプで交換読みサイクルを回して、盤面有利を整え、ポリゴン2マンムーを通していく。ポリゴン2のダイホロウでナットレイをマンムーやザシアン圏内に入れることができる点でシナジーは強かった。
その他
+ザシアンマンムー
選出段階で、うーむと首をひねりながら、残り10秒ぐらいに結局初手ダイマでいいかってなってた。
結果
TN はざ 最終レート2020 最終53位
TN ハザール 最終レート2013 最終76位
自明だが、これだけザシアンを使ってきて、ザシアン軸はある程度無理な交換読みしていかないと勝てないことがわかりました()
以上です。ダイマ2体ルールもがんばります。